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| このHPを立ち上げるにあたって: | ||
随分昔の話です。 ボクはまだ二十代になったばかりで、そして成人式を越えても浪人をしていました。たしかその冬、ボクの第一志望の不合格を聴いた2日後に、父が脳血栓で倒れました。母は父の看病と仕事をしていて、大学に落ちたボクは成り行きで家事などをしていました。結局、いまでいうフリーターのような感じで、アルバイトをしながら一応受験生のふりをして、次の年またもや受験に失敗をしました。当たり前といえば当たり前です。自分の思っていた実力よりも随分低い大学にさえ嫌われて、鬱々としながら自分の部屋にいました。 その頃、父は半身の麻痺を抱えながらも仕事に復帰をしていて、たまたまその日父の職場関係の人が家に来ていました。その人たちはたぶんボクがいることに気が付かなかったのでしょう。父に仕事を辞めるよう説得に来たのです。 ドア越しにボクはそのやり取りを聴いていました。そして「ああ、世の中は大学だけじゃなくて、人間も信頼できないのだな。一生懸命仕事をしたところで一番近くにいる人たちでさえ、役に立たなくなれば捨てるんだ。」と思いました。 これがボクがひきこもったきっかけでした。 いろいろなことがあり、それから3年後にボクはキリスト教会の牧師になるため神学校と夜間大学に同時に入学しました。普通ならば6年で卒業できる神学校を休学・中退という断続を含めて10年以上かかって卒業をしました。卒業するときには思いがけず結婚なんて事をしていました。ひきこもっていたとき結婚するなんて想像もしていなかったのに...。結婚したと言ってもその結婚の理由は妻に言わせると「あなたが神学校を退学から」でした。世の中にいろんな結婚の理由があるのでしょうが、「学校を卒業したから」という理由はあっても「学校を辞めたから」という理由はほとんどないでしょう。世の中には物好きが存在します。また不思議な出会いもやはり存在するのです。 結婚した後、結局残っていた単位を取りに神学校に復学をし、真夏に変則的な卒業をして、そして茨城県の教会の副牧師として赴任をすることになります。仕事をはじめた頃は本当に無我夢中でした。毎回毎回切羽詰まっていて、毎回毎回何とか仕事をこなしました。けれどそれは自分の身の丈に合っていなかったのでしょう。程なくボクは再び調子を崩し、家にひきこもるようになります。対人恐怖の症状も再発しました。あまりにも調子が整わないので心療内科にかかると「うつ病」という診断をされました。たぶん仕事のせいでうつ病になったというより、すでに素地は十二分整っていてそれが仕事のストレスによって開花したというところでしょう。 仕事と病気に悪戦苦闘しながらも、妻と周囲と主治医の理解を得てなんとかかんとかやっているというのがボクの現状です。病気ともなんとか喧嘩をせずに、くすりを飲みながらも自分の一部としてやっと扱えるようになってきました。いわゆる「健康な人」とは異なるけれど、自分なりの仕事への姿勢というのが判ってきました。 気が付くと自分の周りには自分と同じように心の病で苦しんでいる人たちがいる。気が付くと自分の周りにかつての自分のようにひきこもり、家族共々苦しんでいる人たちがいる。ボクは川の水が海へ流れるが如く、そうした人たちと関わることになりました。 入院している方を訪ねて幾度も病院に通いました。すでに天国へ行ってしまった方もいます。そうした病院を訪ねるたびに、病を負う方々の家に訪問するたびに、都会育ちのボクは、田舎独特の問題を感じるようになりました。 地域に心の病に対する理解がなく、当事者にも心の病に対する理解がない。心療内科や精神科も近隣の病院がすべて及第点に達している訳ではない。公の福祉の人も個人では熱心な人はいても組織として本当に心の病の人たちを援助しようという体制がなかなか出来ない。 児童福祉でいえば田舎のひきこもり・心の病・精神障害者は「ネグレクト(放置)」の状態に置かれやすいのです。そして本当に田舎の畑の真ん中の一軒家に当事者家族は家ごと孤立することがあり得るのです。 こうした田舎独特の背景の中で、2004年11月に水戸と土浦で相次いでひきこもりの子どもによる家族殺害事件が起こりました。 政治のせい、役人のせい、当事者のせいにするのは簡単です。けれど、そうではなくて、ボクたちにも出来ることがあるのではないか、茨城の市民の手で、出来ることがあるのではないか、そんな想いをもってこのホームページを立ち上げることにしました。 情報が不足しがちな田舎の人に対してなるべく正しい情報を公開し、また一方で掲示板やメールを通して茨城県内・近郊の精神保健情報をやりとりし、また互いに支え合える場にしたいと願っています。行政にも働きかけると共に行政を市民レベルで支えていきたいとも思います。 どうぞ以上の趣旨をご理解の上、このHPに参加下さいますようよろしくお願いします。 ひきこもり・心の病・精神障害者が、地域のの人々が、この茨城県において共に豊かなコミュニティーと生活を結ぶために。 |
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| 2004/12/25 bowbow |
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| ※このHPを主宰するbowbowはキリスト教会の牧師ですが、このHPを布教活動に利用する考えは全くありません。職業を名乗るのは単にボクの状況とそこから発した想いを理解して頂く為です。 Special Thanks: ボクを最初に診療してくれた故稲村 博先生と山登敬之先生、ボクにネットの可能性と分かち合う可能性を教えてくれたふみこさんと旧「みんなだいすき」の友人たちに。 |
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